アイリスの香りと聞けば、淡い紫の花を思い浮かべるかもしれません。でも香料のオリスを知るときに注目したいのは、土の中にある根茎です。美しい花の姿からは想像しにくい部分に、香りの物語が隠れています。
オリスは、根茎に注目する香料
IFFのイタリア産オリス原料の資料では、Iris pallidaの根茎を加工部位として挙げています。香りは、力強いフローラルにパウダリー感があり、スミレを思わせる側面と木のような余韻を持つと紹介されています。出典:IFF オリス原料資料
「花の名前がついた香りだから花を抽出している」とは限らない。この発見だけでも、香水の説明を読む目が少し変わります。植物名の次に、抽出部位も見る習慣をつけてみてください。
パウダリーを、触り心地の言葉として読む
パウダリーは、やわらかな粉化粧や、さらりとした質感を連想する香りの表現です。食べもののような甘さとは、また別の方向。香りに触れることはできなくても、「さらさら」「ふんわり」「なめらか」といった触覚の言葉を借りると、印象を伝えやすくなります。

スミレの香りと、同じものなの?
オリスの説明にスミレという言葉が出てきても、スミレの花が原料という意味ではありません。ここでは、似た印象を伝えるための表現です。原料名と香りのたとえを分けると、「リンゴを思わせる葉の精油」「バニラを思わせる樹脂」といった説明も読みやすくなります。
素材は違うのに、似た言葉で表現される。そのつながりを知ることが、香りの世界を歩く面白さです。
試香は、甘さの強さだけで決めない
オリスを含む香水などを試せるときは、花の華やかさ、粉のようなやわらかさ、木のような落ち着いた印象を、それぞれ探してみましょう。最初の一瞬と、少し時間を置いたムエットを比べると、見えてくる表情が増えます。

香りの説明に、質感を一つ加えてみる
好きな香りを説明するとき、「甘い花の香り」に「さらりとした印象」と付け足してみる。逆に、同じ花でも「みずみずしい」「濃密な」と言葉を変える。正確な専門用語をたくさん覚える前に、一つの香りを二つの言葉で話す練習から始められます。
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アイキャッチと質感を表す画像はAI生成イメージです。

