ラバンジンとラベンダーの違い|学名からわかる、花とハーブの香りの広がり

リネンの上に並べたラベンダーの花と小さな精油瓶

ラベンダーによく似た名前の「ラバンジン」。ブレンドの配合表で見つけて、どんな違いがあるのだろうと思ったことはありませんか。ラバンディンと表記されることもあるこの植物を知ると、なじみのある紫の花の世界が、ぐっと広がります。

今日は、植物のつながり、精油の原料、香りの感じ方という三つの入口から見ていきましょう。

ラバンジンは、二つのラベンダーの交雑植物

ケンブリッジ大学植物園は、ラバンジンをLavandula angustifoliaとLavandula latifoliaの交雑植物、Lavandula × intermediaとして紹介しています。前者は真正ラベンダー、後者はスパイクラベンダーとして知られます。ケンブリッジ大学植物園「Lavandula」

学名の途中の「×」は、この交雑の由来を読む手がかりです。名前を似た響きのまま覚えるより、植物どうしの関係として見ると整理しやすくなります。

呼び名 学名の例
真正ラベンダー Lavandula angustifolia
スパイクラベンダー Lavandula latifolia
ラバンジン/ラバンディン Lavandula × intermedia

「グロッソ」は、さらに具体的な名前

ラバンジンの精油を探すと、グロッソなどの名前が付いていることがあります。同植物園は、ラバンジンには複数の品種があり、グロッソが商業栽培で重要な品種であると説明しています。

大きなくくりの名前、学名、品種名。三段階で見ると、商品の表示が急に細かく感じられたときにも読み進めやすくなります。全部を一度に暗記するより、手元の一本から確かめていきましょう。

花の咲いた部分を蒸留する精油

Robertetが公開するグロッソの技術資料では、刈り取った花の咲いた先端部を水蒸気蒸留すると記されています。香りはラベンダーらしさに、わずかなカンファー調を伴うもの。主な成分として酢酸リナリル、リナロール、カンファー、1,8-シネオールが挙げられています。ラバンジン・グロッソの技術資料

こうした資料は、香りを決めつける答えではなく、感じたことを考えるための地図になります。花の甘さを感じるのか、ハーブらしい輪郭が印象に残るのか。知識と感覚を行き来してみてください。

香りを比べるムエットとノートを並べた木のテーブル
二種類の香りを分けて比べるムエットのイメージ。AI生成画像です。

比べるときは、名前を読む前にも一度

真正ラベンダーとラバンジンを、それぞれムエットに取り、まずは香りを確かめます。二つのうち、どちらに花らしさを感じるか。どちらにすっとした印象があるか。最初の言葉を書いたあと、学名と商品説明を見てみましょう。

次に時間を置いてもう一度。「初めは似ていたけれど、余韻は違う」と感じるかもしれません。あるいは、自分には共通点のほうが面白いかもしれません。好きなほうを選ぶだけでなく、違いを説明する言葉を見つけるのが、この比較の楽しさです。

選ぶ場面を、花束とハーブの景色から考える

やわらかな花束を思い浮かべる時間。窓を開けて机を整える時間。ラベンダーの仲間を二つ知っていると、同じ紫の花を入口にしながら、違う場面を想像できます。

実際に芳香器で楽しむときは、それぞれの精油と器具の説明に沿って使います。ノートには「今日選んだ理由」を一言。花の感じを楽しみたかった、ハーブの印象が気に入った。自分の選び方が見えてくると、次の一本にも出会いやすくなります。

朝の自然光が入る窓辺のアロマストーンと精油瓶
花とハーブの香りを迎える、朝の窓辺のイメージ。AI生成画像です。

二十四節気ブレンドの配合名を読む楽しみ

naturaumの二十四節気ブレンドのエッセンシャルオイルに配合されているのは、ラバンジンです。配合表の一つの名前を知るだけで、ブレンドの背景にある植物の景色が少し具体的になります。

ラベンダーの仲間を知ることは、好きな香りをもっと細かく選べるようになること。いつもの香りから、もう一つの花とハーブの表情へ。そんな小さな学びを、日常の楽しみにしてみませんか。

香りの仲間を知る読みもの