名前を見ずに香りを確かめたら、レモンを思い浮かべた。ところが、原料はミカン科の果皮ではなく、クスノキ科の木の果実。リツェアクベバは、そんな発見をくれる精油です。
メイチャンという名前で紹介されることもある、この明るい香り。知っておくと、香りの似ている植物を、名前や成分からたどる楽しみが広がります。
リツェアクベバとメイチャンは、学名でつながる
Aromatics Internationalは、メイチャン精油の学名をLitsea cubebaと表示し、熟した果実を水蒸気蒸留した製品として紹介しています。日本語の商品名が違っていても、学名と原料部位を読むと、その精油が何からできているのかを確かめられます。Aromatics International「May Chang Essential Oil」
ノートには、「リツェアクベバ/メイチャン」「Litsea cubeba」「果実」「水蒸気蒸留」のように、呼び名と植物の情報を隣り合わせに書いてみましょう。別の店で出会ったときも、名前を手がかりに比較できます。
レモンのような香りを、果実の蒸留から
doTERRAの資料では、リツェアクベバをクスノキ科の常緑樹または低木とし、精油の原料部位を果実、抽出方法を水蒸気蒸留としています。また、主な成分としてゲラニアール、ネラール、リモネンを挙げています。doTERRA「Litsea」製品資料
ここで面白いのは、植物の見た目をたどる道と、香りをたどる道が交差することです。レモンのように感じた香りの向こうに、別の科の植物と、別の取り出し方がある。香りは、植物図鑑を開く入口にもなります。
レモングラスとの共通点を知る
同資料では、ゲラニアールとネラールがレモングラスやメリッサにも含まれると説明しています。異なる植物の中に、共通する香りの成分があるということです。似た印象を感じた理由を、成分という視点から考えられます。
ただ、ノートには成分名だけでなく、香り全体の印象も残しましょう。明るい、甘い、青い、鋭い、丸い。共通点を知ったあとに違いを探すと、一つひとつの植物の個性が見えやすくなります。
二つの欄でつくる、香りの比較ノート
紙の左側に「植物」、右側に「感じた香り」と書きます。左には商品表示で確認した学名、部位、抽出方法。右には、ムエットで確かめた自分の言葉を。植物の情報と感覚を別々に書くことで、両方を行き来しやすくなります。
| 植物の欄 | 香りの欄 |
|---|---|
| リツェアクベバ、果実、水蒸気蒸留 | 最初に浮かんだ果物や色を書いてみる |
| 比較する精油の学名・部位・抽出方法 | 似ているところと違うところを一つずつ |
先に情報を読む日と、香りから入る日を分けても楽しめます。初めての名前に出会った驚きと、知ってから感じる面白さ。その両方を残す、自分だけの小さな図鑑です。

ブレンドでは、明るさの置き方を考える
リツェアクベバの香りに親しんだら、手持ちの花や木の香りと、別々のムエットで並べてみましょう。花の香りを主役にしたい日なら、リツェアクベバのムエットを少し遠くへ。明るい印象を中心にしたい日なら、二枚の位置を変えてみます。
混ぜる量をすぐ決める前に、どんな関係にしたいかを考える試し方です。精油を使う量や芳香器の運転は、使う製品の案内に合わせてください。

知らなかった植物を、いつもの時間へ
naturaumの二十四節気ブレンドのエッセンシャルオイルにも、リツェアクベバが使われています。配合されている植物の名前を一つずつ知ると、ブレンドを楽しむ時間にも新しい発見が生まれます。
レモンに似ている、から始まって、果実の蒸留や共通成分へ。香りをたどる小さな探検を、いつものノートと一緒に楽しんでみませんか。

