森を思わせる香りにも、きりっとした印象のもの、甘さを感じるもの、樹脂の奥行きを思わせるものがあります。シベリアンファーは、その重なりを楽しみたいときに知っておきたい精油です。
寒い季節の部屋だけでなく、明るい朝の窓辺にも。まずは植物の名前を知り、自分が過ごしたい場面へ香りを置いてみましょう。
シベリアンファーは、Abies sibiricaの針葉から
Aromatics Internationalは、シベリアンファーをAbies sibiricaの針葉から水蒸気蒸留する精油として紹介しています。同社の原料はロシア産で、主に西シベリアから調達されています。香りは甘くフレッシュで、バルサム調の表情に、松やカンファーを思わせる輪郭が重なるとされています。Aromatics International・シベリアンファー
「ファー」という商品名に出会ったら、学名も一緒に確認してみてください。針葉樹の精油を一本ずつ知るための、わかりやすい出発点になります。
バルサム調の言葉から、奥行きを想像する
香料の説明にあるバルサム調という言葉は、樹脂を思わせる甘さや、あたたかな印象を考える手がかりになります。シベリアンファーの説明では、そこにフレッシュさも並んでいます。
香りの言葉を読むときは、どちらか一つを選ばず、最初の印象と後に感じる印象として並べてみましょう。たとえば「すっと明るい、その後に甘い」というように、時間の言葉を添えると表現しやすくなります。

ブラックスプルースとの共通点を探す
ブラックスプルースとシベリアンファーの分析資料では、どちらにも酢酸ボルニルという成分名が見られます。シベリアンファーの公開ロットPNE-123では、酢酸ボルニル26.35%と示されています。蒸留日は2024年9月26日で、そのロットの分析例です。
共通する成分を見つけたら、精油全体の香りの説明も比べてみます。同じ成分名があっても、一本ずつの印象を別々に残すと、数字と香りの両面から学べます。
トドマツと並べて、名前と産地を読む
日本の森の精油として紹介しているトドマツとも、資料を並べてみませんか。学名、原料部位、産地、蒸留という項目をそろえると、似た雰囲気の名前から具体的な植物へ進めます。
原料の産地は、製品ごとの情報を読むのがポイントです。植物が育つ範囲の話と、手元の精油がどこでつくられたかの話を分けて書くと、地理への興味も広がります。
部屋の素材と、香りの言葉を合わせる
木の机、リネンのカーテン、毛織りのブランケット。部屋の中の素材を一つ選び、それに合いそうな香りの言葉を探してみます。
明るい木の机ならフレッシュな面、あたたかな布のある席なら甘さのある面。これは決まった配合のルールではなく、自分が心地よいと感じる場面を組み立てるための発想です。香りを使う前に、部屋のどこで過ごしたいかを決めてみてください。

季節の飾りと楽しむなら、道具は専用に
植物の枝や木の飾りを眺めながら、森の香りを楽しむのも素敵です。精油は飾りへ直接つけるのではなく、専用の芳香器と製品の説明に沿って使い、飾りと香りをそれぞれの道具で楽しみましょう。
季節のカードを一枚添えたり、森を描いた本を開いたり。香りから連想する風景を、部屋の小さな一角へつくれます。
森の言葉を知って、今日の香りを選ぶ
naturaumの精油コレクションも、配合されている植物や香りの説明を見ながら選んでみてください。木、葉、花、柑橘という言葉から、自分の暮らしに合う景色を思い描けます。
忙しい日にも、自然を思い出す時間を一つ。香りを知ることから、自分らしい回復の余白をつくってみませんか。
針葉樹の香りを読み比べる
- ブラックスプルース精油とは|針葉と小枝から生まれる、甘さのある森の香り
- トドマツ精油とは|北海道の枝葉から生まれる、モミの仲間の香り
- パイン精油の選び方|スコッチパインの針葉から広がる、森を思わせる香り
- サイプレス精油の香りとは|針葉樹の緑を思わせる香りと、柑橘の合わせ方
アイキャッチは、緑の森を表現したAI生成画像です。シベリアンファーの樹木や産地を撮影したものではありません。

