植物油を選んでいると、「低温圧搾」「未精製」「脱臭」といった言葉が並びます。どれも原料の特徴を知る手がかりですが、一列に並べて比べると少しわかりにくくなります。
読み方のコツは、まず二つに分けること。一つ目は植物から油を取り出す工程、二つ目は取り出した油を整える工程です。ボトルの説明を、この順番でたどってみましょう。
第1段階:どうやって油を取り出したか
「圧搾」は、種子などの原料に力を加え、油を取り出す方法を示します。英語の説明ではpressedやexpeller pressed、cold pressedといった表記に出会います。まずここを見れば、原料から油へ変わる入り口がわかります。
具体例として、Praan Naturalsのスイートアーモンド油の資料には、圧搾で抽出し、最大抽出温度を50℃と確認した旨が記載されています。この数値は同社のその原料の説明です。別の油を選ぶときも、温度の説明があればその製品の情報として読んでみましょう。スイートアーモンド油の原料資料(PDF)
第2段階:取り出した油をどう整えたか
同じ資料には、加工方法として「ろ過」も記されています。圧搾とろ過は競合する選択肢ではなく、取り出す工程と、そのあとに続く工程として並んでいるわけです。
また、同社のグレープシード油では、低温圧搾に加え、脱色・脱臭が示されています。脱色は色を、脱臭は香りを調整する工程です。色や香りが控えめな原料を使いたい化粧品の設計にもつながります。グレープシード油の原料資料(PDF)

製法の言葉を、役割ごとに整理する
| 言葉 | どこを見るための言葉か |
|---|---|
| 圧搾・低温圧搾 | 植物から油を取り出す方法。温度の説明は原料ごとに確認する。 |
| ろ過 | 取り出した油をフィルターなどで整える工程。 |
| 精製 | 原料を用途に適した状態に調整する工程。具体的な処理内容も読む。 |
| 脱色 | 油の色を調整する工程。 |
| 脱臭 | 油の香りを調整する工程。 |
この表を覚えるより、商品説明の言葉を「取り出す」「整える」のどちらかへ置いてみると理解しやすくなります。二段階に分けるだけで、長い原料説明も流れのある文章として読めます。
色や香りを、製品の使い方と結びつける
淡い色のクリームを作りたい、重ねる香りをはっきり感じたい、原料そのものの風合いを楽しみたい。化粧品を作る側には、仕上がりに合わせた原料選びがあります。
使う側も同じように、「香りを主役にしたい」「素材の手触りを楽しみたい」と目的を考えてみましょう。工程の多さや少なさを点数にするのではなく、完成品が自分の好みにどうつながるかを眺めると、選択の幅が広がります。
商品ページを読む、実際の順番
- 植物名と部位:どの植物の、果実や種子などから得た原料か。
- 抽出方法:圧搾など、油を取り出す工程は何か。
- そのあとの工程:ろ過、精製、脱色、脱臭などの記載があるか。
- 完成品の用途:顔、身体、髪など、何のための製品か。
- 使い心地:香り、色、のび、容器の使いやすさが好みに合うか。
すべてが一つの商品ページに載っていなくても、わかる項目から読めば十分です。原料の詳細に関心があるなら、メーカーの説明や問い合わせ窓口を手がかりに、知りたい点を一つだけ確かめてみましょう。

精油の蒸留と、植物油の圧搾をつなげて学ぶ
植物から香りを取り出す精油の世界にも、蒸留や圧搾といった製法があります。ただし、同じ「圧搾」という言葉でも、柑橘の果皮から香りを得る場合と、種子から植物油を得る場合では、取り出す原料が違います。
香りと植物油の両方を学ぶなら、精油の抽出方法を知ろう|水蒸気蒸留・圧搾・アブソリュートの違いとキャリアオイルとは?|精油との違いと、ボディケアで選ぶ三つの視点を読み比べてみてください。植物のどの部分を、何のために取り出すか。この視点が、二つの世界を結んでくれます。
一本の製品を、少し深く選ぶ楽しみ
naturaumの二十四節気トリートメントオイルは、精製ホホバオイルをベースにしたボディ用の製品です。「精製」という言葉の意味を知ったあとなら、香りの構成だけでなく、土台となる油の選び方にも目が向くはずです。
日用品の説明を読み、自分の好きな使い心地を選ぶ。そんな小さな納得が、毎日のケアを楽しむきっかけになります。原料を知る時間から、回復の余白につながる一品を探してみましょう。

