お湯を注ぐと、ふわりと立ちのぼる香ばしさ。ほうじ茶を淹れる数分は、家にある道具で楽しめる、小さな休憩の入口です。香りよく淹れるこつは、茶葉の量、お湯の量、待ち時間を一度そろえてみること。基準が一つあると、次の一杯を自分好みに変えやすくなります。今日は急須とティーバッグ、それぞれの淹れ方を、準備から順番に見ていきましょう。
あの香ばしさは、茶葉を焙じるところから
ほうじ茶は、煎茶や番茶などを強い火で焙じてつくるお茶です。「焙じる」は、火で加熱して香ばしさを引き出すこと。茶色い葉や茎から、焼いた穀物や木を思わせる香りが広がります。感じ方は茶葉によっても人によってもさまざま。袋を開けたときにどんな香りがするか、まずはそこから楽しんでみてください。
最初に、使う茶葉の説明を読む
ほうじ茶にも、葉が多いもの、茎が多いもの、細かく刻まれたものがあります。まず袋にある茶葉量・湯量・抽出時間を確認しましょう。ここでは、メーカーが具体的な量を示している一保堂茶舗の「極上ほうじ茶」を例にします。手元の商品に指定があるときは、その淹れ方から始めるのがおすすめです。
- 食用のほうじ茶の茶葉10g
- 熱湯240ml
- 300ml以上を無理なく入れられる急須と茶こし
- 湯のみ2客
- はかり、湯量を測れる耐熱容器、タイマー
これは二つの小さな湯のみに分ける量の目安です。茶葉がお湯を含むので、注ぎ終えたお茶は240mlより少なくなります。メーカーの大さじ4杯という目安もありますが、葉の大きさで一杯の重さが変わるため、最初ははかりで10gを確かめると次回もそろえやすくなります。

急須で淹れる、四つの手順
- 急須に茶葉10gを入れ、湯のみを二つ並べます。タイマーも手の届くところへ。
- 沸かしたお湯240mlを急須へ注ぎます。湯気から顔と手を離して、安定した台で扱いましょう。
- お湯を注ぎ始めたところから30秒を数えます。湯を注ぎ終わってから計る場合とは待ち時間が変わるので、ここをそろえるのがこつです。
- 二つの湯のみに少しずつ交互に注ぎ、急須のお茶を注ぎ切ります。飲みやすい温度になったら、まず一口。
上の量・温度・時間は、一保堂茶舗がこの商品に示す方法です。同じほうじ茶でも商品の案内が異なることがあります。急須を強く振るより、ゆっくり傾けて注ぎ切るほうが扱いやすいですね。
一杯だけなら、ティーバッグも気軽に
急須を使わない日は、湯のみや耐熱マグで淹れられるティーバッグを。たとえば同社の「ほうじ茶ティーバッグ25袋入」は、1個に熱湯150ml、待ち時間60秒が案内されています。大きめのポット用とは湯量も時間も変わるため、袋の表示を見て用意してください。抽出が終わったら取り出し、好みの飲みやすい温度まで待ちます。
次の一杯は、一つだけ変えてみる
少し濃く感じたら、淹れたお茶を少量のお湯でのばして好みを探してみましょう。次回は、茶葉の量か待ち時間のどちらか一つを変えると、味の違いをつかみやすくなります。薄く感じた日は、まず湯量と茶葉量が表示どおりだったかを確認。いくつも条件を変えるより、同じカップで試すと比べやすいものです。

飲み終えたら、「次もこう淹れたい」を一つ
香りをうまく言葉にしようと構えなくても、「この濃さが好き」「次はもう少し軽く」で十分。茶葉の量と湯量、待ち時間を小さく書き添えておけば、気に入った一杯をまた淹れられます。
ほうじ茶の時間に必要なのは、食用のお茶とお湯、いつもの器。今日の一杯は袋の表示から始めて、次の一杯で一つ調整する。そんなふうに、自分の好きな香ばしさを見つけてみてください。
食卓の香りを楽しむ読み物は、パン・柑橘・コーヒーの小さなブランチでも紹介しています。
参照:伊藤園「お茶の豆知識」/一保堂茶舗「極上ほうじ茶」/同「ほうじ茶ティーバッグ25袋入」。量と時間は参照商品の例です。画像は暮らしの場面を描いたAI生成イラストです。

